公園や神社、漁港などで見かける野良猫。人懐っこい子もいれば、警戒心が強い子もいますよね。
「かわいい!」と思って思わず手を伸ばしたくなる気持ちはわかりますが、それは猫にとって“急な侵入者”に映ってしまうことも。
野良猫は基本的に「人間=警戒対象」として生きています。だからこそ、正しい接し方を知っていれば、猫から「この人は大丈夫かも」と思ってもらえる可能性が高くなるのです。
「公園で野良猫を見かけたけど、どう接すればいいか分からない…」
そんなあなたのために、猫に嫌われず、むしろ好かれる接し方を分かりやすく紹介します。
野良猫と仲良くなるには?|まずは距離感を大切に

猫とのふれあいで一番大切なのは「距離感」です。最初から近づこうとするのではなく、まずは“存在を知らせてあげる”ことが大切です。
- 猫の視界に入る位置に、ゆっくりと立つ
- しゃがんで目線を猫より低くする
- 急な動きや大きな音を出さない
- 声をかける場合は、静かにやさしい声で
特に大切なのが「目を合わせすぎない」こと。猫にとってジッと目を見られるのは威嚇のサインです。チラッと見ては目を逸らす、この繰り返しが「敵意はないよ」のアピールになります。
近づいてくるのを“待つ”のが基本

野良猫に好かれたいなら、こちらから無理に近づくのではなく「猫の方から来てもらう」のが鉄則です。
【猫がこちらに興味を持ち始めたときに見せる行動の例】
- 少しずつ距離を縮めてくる
- 尻尾をピンと立てて歩いてくる
- 目を細めてゆっくりまばたきする(いわゆる“猫のキス”)
こうした仕草を見せてくれたら、信頼の第一歩です。ここで焦って近づくと、せっかくの信頼が台無しに。猫のペースに任せましょう。
手の差し出し方にもポイントあり!

猫が近づいてきたら、そっと手を差し出してみましょう。このときのポイントは以下のとおりです。
- 猫の視界の「下」から手を出す(上から出すと怖がられる)
- 手の甲や指先を見せて匂いをかがせる(手のひらは警戒されやすい)
- 指を少し丸めてリラックスした手の形にする
猫が手に鼻を近づけて匂いをかぎ、頭や身体をスリスリしてきたら「撫でてもいいよ」のサイン。ただし、触れる前に猫の表情や耳、しっぽの動きをよく観察しましょう。
撫でていい場所・NGな場所とは?

猫には撫でられることが嫌いではなくても、触れてほしい場所とそうでない場所があります。
● 撫でてOKな場所
- 額〜耳の後ろあたり
- 首の後ろ(軽く)
- あごの下(気に入れば喉を鳴らします)
● NGな場所(嫌がる可能性大)
- お腹(急にひっくり返される可能性あり)
- 足やしっぽ
- 背中の真ん中〜お尻の近く(敏感な子が多い)
撫でている最中に、耳が寝たり、しっぽをバタつかせたり、体を硬直させたりしたら「不快」のサインです。すぐに手を引いて距離を取りましょう。
信頼は“積み重ね”がすべて

たった一度のふれあいでは、本当の信頼は得られません。猫にとっては「毎日同じ人が同じ場所に来る」という安心感が大切です。
- 同じ時間帯に通うと、猫の習慣に組み込まれる
- 声をかけ続けると、聞き覚えとして認識される
- 名前をつけて呼びかけると親しみがわく(人間の自己満にもなりますが…笑)
慣れてきたら、猫の方から膝に乗ってくることも。そんな日は「今日は一緒に散歩できるかも…」と密かに期待しましょう。
無理に触れない、それが一番の思いやり

猫はとても繊細な生き物。気分屋で自由気ままですが、信頼した相手には驚くほど甘えてきます。
しかし、逆にいえば「触らないこと」が最大の優しさになることもあります。特に体調が悪そうな子、育児中の母猫、縄張り意識の強いオス猫などは、距離を保って見守ることがベストです。
まとめ|“猫に選ばれる人”になろう

野良猫と仲良くなるためのコツは、結局「猫の気持ちを尊重すること」に尽きます。距離感を守り、無理に触れようとせず、猫のサインをしっかり読み取る。
そして、出会いに感謝する気持ちを忘れずに。猫に選ばれたときの喜びは、何ものにも代えがたい癒やしです。
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