※この記事は感動猫動画さんの許諾を得て創作された物語です。
猫好きなら、一度は耳にしたことがある「猫島・田代島」。
今回ご紹介するのは、YouTubeで人気の「感動猫動画」さんが、7年前に田代島を初めて訪れたときのエピソードです。
“猫とただ会う”だけじゃない、“猫と同じ時間を過ごす旅”を味わいたい方に。きっと心に残る、猫との出会いが田代島にはあります。
はじまりは一本の動画から
すべての始まりは、ふと目にした“猫島”の動画でした。「田代島」という島で、猫たちがのびのびと暮らしている映像。
観光地ではない、“猫が主役”の自然な暮らしに心を打たれ、「この目で見てみたい」と強く思ったのです。
猫が“主役”の小さな世界に惹かれ、いてもたってもいられず――気づけばフェリーの予約を入れていました。
石巻から、猫の世界へ
田代島へは、宮城県の港町・石巻からフェリーで向かいます。フェリーに揺られるこの40分の船旅が、“日常”から“猫の世界”へのスイッチの時間。
港に吹く潮風。
静かに揺れる船。
遠ざかる陸地。
そのすべてが、どこか特別な場所に行くような気分を高めてくれます。
いきなり歓迎!?猫たちの集会
田代島の猫たちは、想像以上にフレンドリー。到着直後からいきなり猫たちの“歓迎会”が始まります。
発着所の待合室の前で、10匹以上の猫たちが集会中。こちらを見上げる目、足元にスリスリしてくる子。さらに、男性の足をよじ登り、ついには胸元まで登ってくるキジトラまで!
おそらく、日頃から観光客との交流があり、何かもらえると思っているのかもしれません。ですが、島のルールでは餌やりは禁止。
猫たちが今のように穏やかに暮らしていけるのは、地元の人々による管理があってこそ。「触れあいはOK、餌はNG」――このバランスを守ることが大切です。
田代島の猫スポット
発着所を後にして、島の道をのんびりと歩いていると、猫たちが途中まで一緒に来てくれることがあります。こちらを見上げながら小走りでついてきたり、立ち止まると一緒に足を止めたり。
島の真ん中あたりにある「旧田代小中学校跡地」も、猫たちの憩いの場。広場の木陰や階段、ベンチの上には、昼寝をしている猫があちこちに。
ここはゆったりと猫を眺めたい人にぴったりのスポットです。
そして、もうひとつ忘れてはいけないのが「猫神社」。仁斗田港から徒歩15分ほど、緑の中を抜けた先の小高い場所にあります。
この島では、猫は“癒しの存在”である前に、守り神として崇められ、大切にされてきた存在でした。田代島の猫神社は、猫と人が共に歩んできた歴史を感じられる場所です。
森の中の小道を歩き、木漏れ日の差す階段を登っていくと、鳥居とともに現れる小さな社。その前には猫の石像が鎮座し、足元にはおもちゃやお供え物がそっと置かれています。
猫の時間に寄り添う旅へ
田代島への旅は、“猫に会いに行く旅”ではなく、“猫と同じ時間を過ごす旅”。
この島に暮らす猫たちは、今日という日を、静かに、気ままに生きています。そんな気ままな彼らと過ごしているうちに、不思議と心がゆるんで行くのを実感できるでしょう。
猫たちと同じ時間の流れに身をゆだねる――それこそが、この島で一番の贅沢なんだと気づきました。
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