全国各地の猫島や漁港を巡っては、野良猫たちと心ゆくまで触れ合う――そんな少し風変わりな趣味を持つ男性がいました。
仕事もそこそこに、「次はどこの猫に会いに行こうかな」と地図を眺めてはニヤニヤ。友人には「人生の重心が猫に傾きすぎだろ」とツッコまれますが、彼にとってはそれが最高の生きがいです。
今回訪れたのは、海沿いの小道を抜けた先にある、歴史ある神社。その神社までの道中で、思いもよらぬ“猫のガイド”に出会うことになります。
これは、ツンデレ猫に導かれた、ちょっと不思議でクスッと笑える猫旅の物語――。
※この記事は感動猫動画さんの動画をもとに創作された物語に、野良猫との安全な触れ合い方や出会いのヒントといった役立つ情報を加えて構成しています。
この物語を通じて、野良猫との素敵な出会いの可能性と、そのために知っておきたい大切なことをお伝えします。
猫との出会いは突然に

波音をBGMに海沿いを歩いていると、視界の端にちょこんと座る一匹の猫の姿が。
「待ってましたと言わんばかりだな…」

男性が近づこうとすると、猫はスッと数メートル先へ移動。振り向くその目には、どこか意味ありげな表情が宿っています。
“こっちに来てみなさい”と言っているようなその態度に、男性の中でスイッチが入ります。
「これは……もしや案内されてる?」
触りたい気持ちをぐっとこらえ、慎重に距離を取りながら、猫の後を追うことにしました。
猫の気まぐれガイドツアー

猫はまるで人間のように、“道なりに沿って”トコトコと歩き続けます。男性が立ち止まると、猫も立ち止まって振り返る。「なにしてんの、早く来にゃさいよ」と言ってるよう。
逆にこちらが近づきすぎると、どこからそんなスピードが出るのかと思うほど、あっという間に逃げてしまいます。

その動きはまるでゲームのチュートリアル。導かれるような不思議な感覚に、男性は内心ワクワクが止まりません。
「まさかこの先に宝物が…?」
そんな妄想も膨らみつつ、猫との微妙な距離をキープして進む冒険。ところが、不意に猫の姿を見失ってしまいます。

「しまった、調子に乗って写真撮ってる場合じゃなかった…!」
あたりを見回すと、少し先の木の陰で、猫がドヤ顔でこちらを見下ろしていました。
ツンデレっぷりに、思わず笑ってしまう男性。そのまま猫を追いかける形で、気づけば神社の鳥居前にたどり着いていたのです。
ガイドのご褒美にナデナデ要求

鳥居の前に到着すると、猫はくるりと振り返り、ゴロンと横になってしまいます。ここまでしっかり距離を取っていたのに、突然のリラックスモード。
「さあ、ガイドのお礼に撫でてよ」と言っているような態度に、男性は思わず固まります。

恐る恐る近づいても、猫は逃げるどころかゴロゴロと喉を鳴らし、さらに寝返りまで披露。あまりの豹変ぶりに、男性は「ツンデレってこういうことか…」と実感。
神社の静かな空気の中、猫との“ナデナデタイム”をしっかりと堪能することができたのでした。

最後に猫は一礼するようにしっぽをふり、またふらりとどこかへ歩いて行きます。その背中はまるで「ここから先は自分で行きなさい」と言っているかのようです。
猫に懐かれる人の特徴とは?

猫は気まぐれな生き物ですが、懐かれやすい人にはいくつか共通点があります。今回のような“神社での導き体験”に遭遇したい方は、以下の点を意識してみましょう。
✅ 猫のペースを尊重する
猫は“自分のペース”を非常に大切にします。距離感を無視して近づいたり、大きな音や急な動きをすると逃げられてしまいます。
見かけたらしゃがんで静かに観察するだけでも、猫との信頼関係は少しずつ築けます。
✅ におい・服装にも注意
猫は嗅覚が鋭く、香水や柔軟剤の強いにおいを嫌う傾向があります。また、黒っぽい服は警戒されやすく、淡い色の服の方が受け入れられやすいというデータも。
猫の嗅覚は人間の約6倍も敏感であり、人間が「良い香り」と感じる香水や柔軟剤の匂いも、猫にとっては刺激が強すぎて不快に感じる場合が多いとされています。
また、猫の色覚は人間とは異なり、黒や紺ははっきり見える色である一方、威圧感を感じやすい色として嫌われる傾向があります。特に光沢のある黒い服や物は猫にとって怖い存在に映ることが多いです。
一方で、青・緑・黄などの色は猫に見えやすく好まれやすい色とされています。
✅ おやつは慎重に
猫におやつを与える行為は、信頼を得る手段のひとつですが、地域猫に対する給餌マナーや地域ルールを守ることが大前提です。
与えるなら周囲に配慮し、片付けまで責任を持ちましょう。昨今の猫島ブームで、猫の多くいる地域には観光客が押し寄せるようになりました。
彼らはおやつに個包装の餌を持ってきますが、そのゴミを放置していく人が多くて問題になっています。
個包装だと開けたあとに開け口が汚れていたり、匂いがつくのでカバンに入れたくないのかもしれません。そういうときは、チューブタイプの猫のおやつがおすすめ。
蓋ができて衛生的。あげたい分だけ少量ずつ与えることができ、大容量なのでゴミも減らすことができます。もちろん使い切ったら蓋をして持ち帰ってくださいね。
まとめ
突然現れた一匹のツンデレ猫に導かれた、不思議な神社への旅。
触れ合いを焦らず、猫の“ペース”を尊重したことで、最後にはナデナデという最高のご褒美が待っていました。
こうした猫との偶然の出会いは、日々の中に潜む小さな奇跡。その瞬間に出会えるかどうかは、猫との距離感を理解し、心の余白を持てるかどうかにかかっているのかもしれません。
次にあなたが旅先で猫と目が合ったら、ちょっとだけ歩調を合わせてみてください。もしかすると、それは神様からの“導き”かもしれませんよ。
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